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私の好きな言葉
2017/11/15

 私は今までI Phoneを使ったことがない。新しいものにはすぐには関心を示さない性格なのだ。しかしながら私はアップルの創業者であるスティーブ・ジョブズが好きだ。理由は彼が成功者だからではない。彼は大学を中退し、自身の会社からも捨てられ、まったく何もないところから再び這い上がってきたからだ。彼に限らず人はどん底に落とされて、さらにそこから這い上がってくるまでの過程や自身が現状おかれている状況への向き合い方にこそ真価が問われる。またどん底を味わった人の言葉には名言が多い。彼らの放つ言葉には魂が宿っているのだ、いわゆる言霊だろう。他に好きな経営者といえば南原竜樹さんは一夜にして100億円の負債を抱え、六本木ヒルズの公園で寝泊りしてたら警備員に追い出されるほど落ちぶれた挙句、本物のホームレスになった過去があり、孫正義さんは貧しい朝鮮部落出身の在日3世だ。戸籍がない家に住み、一家で酒の密造をして生計を立てた少年時代を経験している、生きることに必死だったのだ。彼らもまたどん底から這い上がってきた猛者なのだ。たとえまたどん底に落ちたとしても私の彼らへの尊敬の念は変わらない。

 

 私がこの仕事をはじめるためにフィリピンに来たとき、ただ唯一支えにしてきた言葉がある。

それは先述のアップルの創業者 スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の2005年の卒業式で卒業生に送った言葉である。

 “If you live each day as if it was your last, someday you’ll most certainly be right”

「貴方が生きている一日一日を、今日が人生で最後の一日なのだと思って生きることができれば、貴方は最も確実に正しい生き方をすることが出来る」

 

 「今の貴方の人生は満足のいくもので、自分にとって正しい生き方をしていますか?」 と問いかけている。 

 

 彼がビジネスをはじめたとき、また従業員数千人の大会社の社長という地位を奪われ自分が一から作り上げた会社を追われたとき、あるいは癌になり余命数ヶ月の宣告を受けたときにも、彼は自分が今最もやりたいこと、すなわち自分が愛した仕事に復帰するという選択をした。それは名誉ではなくお金でも地位でも権力のためでもなく、単なる1人のI Phone大好き少年に戻ることを選択したのだ。そうしてなお自分の仕事に挑み続けた彼が支えにしてきた言葉は、彼が亡くなった後も、そこに込められた思いと共に人々の中で力強い火を灯していて、私も彼の言葉に感銘を受けた1人だ。

 

 これもスティーブのスピーチの一文だが、この言葉は私が亡くなった後も自身の心の支えにして欲しいという願いをこめて、私の息子に送った言葉である。

 ”Your time is limited, so don’t waste it living someone else’s life. Don’t be trapped by dogma ―which is living with the results of other people’s thinking. Don’t let the noise of others’ opinions drown out your own inner voice. And most important, have the courage to follow your heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become. Everythingelse is secondary. ”

 「貴方の時間は限られているのだ、だからこそ他人の人生を生きて人生を無駄にしてはいけない。他人が考え、そして創りだしたこと、すなわちドグマ(社会通念や偏見)にとらわれてはいけない。他人の意見や考えといったノイズに自分の内なる声がかき消されてはいけない。最も重要なのはあなたの心と直感に従う勇気をもつことなのです。あなたの心と直感は自分が本当は何をしたいのかという答えをすでにもっているはずです。他のことは後回しで良いのです。」

 日本のことわざにも「光陰矢の如し」という言葉があるが、誰にも限られた時間を有効に使おうというのは世界共通の考え方なのだろう。そして限られた時間を自分の心や直感を信じたとおりに生きよう。そして、それが貴方にとって最も確実で正しい生き方なのだ。しかし、これが一番難しいだろう。誰もが思い描いたとおりに生きられるなら苦労はいらない、人にはそれぞれ苦労や背負うべきものがあるのだから。しかし、少しでも自分の心のままに生きられるように努力しようという彼のメッセージを伝えたいと思う。

 未来は分からない、分からないからこそ、分からないなりに生きることを愉しもう。将来、過去を振り返って失敗したと思うことは誰にでもある。正しい選択をしたと思えることは少ないかもしれない。それでも失敗したなりに見えてくることもあるはずだ。そういった過去や経験というそれぞれの点が繋がって未来は出来ていく。未来は過去と今の結果でしかない。小さいなりに今できることはあるはずだ。明日のことは誰にも分からない。今、自分の心と直感にしたがって選択する。それがその人の明日を作るだろう。

 

 ”Stay Foolish, Stay Hungry.”  「馬鹿であれ、ハングリーであれ!」 by  スティーブ・ジョブズ

 








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